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著書紹介

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新型コロナウイルスのまん延で世界が閉鎖に追い込まれた2020年。ボストン在住の一人のアーティストは、日本との深いつながりと長年の趣味である裁縫の腕前を生かし、マスク作りに没頭した。未曾有の不安感が世界に渦巻く中、彼女の作るすてきなマスクは、近くの友人から遠方の見知らぬ人まで、絆と希望を届けた。

 

「Memoirs of a Mask Maker」は、母親を交通事故で亡くした5歳の少女が、祖母、近所の知人、そして日本の薬剤師という3人の素晴らしい女性に支えられ、悲しみや孤独を乗り越えて美しい人生を織りなしていく物語である。成長した少女はやがて世界を旅し、東京で夢だった海外特派員という仕事を得る。そしてそこで生涯の愛に出会う。

 

だが再び試練が訪れる。母親になろうというまさにその時、またしても大切な人との突然の別れに直面したのだ。絶望の淵から這い上がる術となったのは、裁縫だった。生まれてくる新たな生命のために洗礼式用のキルトを縫うことで、悲痛な思いから逃げるのではなく、むしろこれに寄り添い、前へと進む道を切り開いた。時に足かせとなる家族の形を取り除き、やり残した仕事という絡まった糸を解きほぐす。彼女は家庭を築き、アートを手がけ、音楽を奏で、そして野菜を育てることに新たな喜びを見出した。  

 

古い布を新しいマスクへと生まれ変わらせ、そのひとつひとつに前向きなメッセージを添える。そのことを通して、彼女はこのこわれやすい世界の人々を繊細な糸でつないでいこうとする。

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